【瞑想やシステマはなぜ「呼吸」に重きを置くのか】

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システマというロシアの軍事格闘武術が興味深い。戦場という生命の危機がかかる極限状態でもメンタルを安定させ生き延びるために考え出された技術体系だ。そのポイントは「呼吸」。システマと同様、瞑想(ヨガ)でも初期トレーニングで「呼吸」に注目する。瞑想も初期は「食事瞑想(瞑想トレーニング)」や「呼吸瞑想」の経験を積み重ねて、「ヴィパッサナー瞑想」の実施に入るという段階を経るとハードルが低いそうだ。

例えば、システマ東京のYouTubeチャンネルでシステマの呼吸法を出産時に女性が利用するという興味深い例を紹介している。

生物活動の根幹に関わる「代謝」の一つでもある「呼吸」がストレスとの戦いにおいて重要だ。ストレス解消には色々な方法こそあるものの、その中でもっともリーズナブルかつ根源的なものが「呼吸との付き合い方」なんじゃないかと思う。

 

呼吸」が重要な理由

  1. 生命維持にための”新陳代謝”の1つだから
  2. 意識と無意識の両方に属するから
  3. 呼吸は心拍数と相関関係にあるから
  4. お金がなくても誰にでもすぐに実践できるから

 

それぞれを順番に説明していこう。

1「生命維持にための”新陳代謝”の1つだから」について

生物学の話。新陳代謝(metabolism)とは「生命の維持のために有機体が行う、外界から取り入れた無機物や有機化合物を素材として行う一連の合成や化学反応のこと。これらの経路によって有機体はその成長と生殖を可能にし、その体系を維持している。代謝は大きく異化 (catabolism) と同化 (anabolism) の2つに区分される。「異化」は物質を分解することによってエネルギーを得る過程であり、例えば細胞呼吸がある。「同化」はエネルギーを使って物質を合成する過程であり、例えばタンパク質・核酸・多糖・脂質の合成がある。」といった感じ。要するに人間を含めた生き物全般にはとても大事だよということ。最近流行りの「発酵」も新陳代謝の一種

 

2「意識と無意識の両方に属するから」について

私たちは特に意識していなくても呼吸している。でも深呼吸を意識的にすることもできる。これは呼吸が意識にも無意識にも属しているからできること。有名な話ではあるけれど、無意識の範囲は全体の90%を占めて、意識は10%ほどしかないなどと言われる。ここでいう無意識とは「自動化」と言い換えてもよくて、例えば臓器などを意識して動かしている人なんていない。自動的にちゃんと体は動いてくれている。つまりうまく生きるポイントはこの無意識の領域をどのくらい味方につけることができるのかにかかっていると言っても良い。意識してできることなんて高が知れているというわけだ。呼吸は無意識を調整するのに利用することができるよということ。

 

3「呼吸は心拍数と相関関係にあるから」について

心拍数の速度と呼吸の深さ+回数は相関関係にあるというのはなんとなく皆さん実感があるのではないか。つまり、呼吸を意識的のコントロールすることで、心拍数を”騙し”、心拍数を落ち着け、しっかりと脳を含む全身に酸素を送ることで、精神的安定を取り戻すという原理だ。

 

4「お金がなくても誰にでもすぐ実践できるから」について

世の中には「ストレス解消」のためにという名目でたくさんの商品が溢れている。ストレスには日々誰もが悩んでいるので、商品を買わせたい人間や会社にとってはとても良い理由になる。「ストレス解消」のために高いお金を出して商品を買い、その商品を買うために、ストレスのかかる仕事を頑張る、これってそもそも無駄が多いのでは?と私は思う。呼吸のトレーニングなら誰でもどこでもお金がなくてもできる。じゃあ、いつやるか、今でしょ。